双子 IN ワンダーランド

男女の双子の母です。妊娠・出産・育児…自分が欲しかった双子の情報をまとめてみました。

出産方法(帝王切開)

麻酔

硬膜外麻酔と脊椎(脊椎くも膜下)麻酔

硬膜外麻酔は、手術中の痛みを取り手術を可能にし、また持続して麻酔薬を注入することにより術後の痛みを和らげるために行います。脊椎(背骨)の中にある脊髄の側まで針を刺し、その中にカテーテル(細いチューブ)を通し、脊髄を包んでいる硬膜の外側(硬膜外腔)にカテーテルを留置し、そこから麻酔薬を注入します。

脊椎麻酔は、脊椎くも膜下麻酔または腰椎麻酔とも呼ばれ、手術中の痛みを取り手術を可能にするため行います。そのため、効果は3~4時間で切れます。この麻酔では、後で示すように脊椎(背骨)の中にある脊髄の側にまで針を刺し、脊髄を包んでいるくも膜の内側(くも膜下腔)に麻酔薬を注入します。くも膜下腔は図胃液に満たされており、麻酔薬はその髄液中に注入されます。

経験談:麻酔の注射の痛み

麻酔科のドクターは、インフルエンザの予防接種より少し痛いと表現していました。
実際に体験してみて、私はインフルエンザの予防接種より痛くなかったです。最初、脊椎の間から針を刺すため、背中を向けるように横向きになるのですが、このとき、両膝をお腹につけて首はお臍を見るように曲げ、できるだけ丸くならないといけません。しかし、双子がお腹にいる分、精一杯やってもお腹がつっかえるので思うように丸くなれず、三、四回ほど針を刺したり抜いたりしてやり直ししました。しかし、何度やっても、長く細い針が入ってきているなという感じで、下手をしたら採血より痛くなかったかもしれません。点滴の針を何度も失敗されるより、全然、余裕です。まあ、ただ単に、手術で興奮していて、私の感覚が鈍くなっていたのかもしれませんが…。

これも人によって意見が分かれます。帝王切開でないにしろ何かしらの手術をした身近な方々に色々調査したところ、麻酔の注射が一番痛かったという方もいらっしゃいます。何度か手術を経験した方によると、麻酔はドクターの腕によって痛かったり痛くなかったりするそうです。

麻酔による合併症

硬膜外麻酔・脊椎(脊椎くも膜下)麻酔に共通する合併症

血圧低下・徐脈・呼吸抑制・吐き気・嘔吐・頭痛・感染症・穿刺部痛・神経障害などです。

①血圧低下・徐脈・吐き気・嘔吐

血圧が下がったり、脈拍が減少することがあります。血圧や脈拍が極度に低下した場合には、心臓や脳に充分な血液が送り出せないことにより、その結果、吐き気がしたり、気分が悪くなりはくことがあります。その場合には、麻酔科医は直ちに輸液を増量したり、クスリを投与して対応します。

②呼吸抑制

体の上の部分、胸に麻酔が影響すると、呼吸筋が影響し、息が少し苦しいと感じることがあります。さらに顎あたりまで麻酔作用が及んだ場合には、ごく稀に声が出しにくかったり、息が出来なくなる危険性があります。このようなことは通常あまり怒りませんが、高年者、妊婦、年少者などに怒ることがあります。この場合には、呼吸を補助し、適切にします。

③頭痛

手術後にみられる症状です。脳脊髄液が麻酔の針穴から漏れるために起こると考えられます。体を起こすと頭痛は酷くなりますが、横になると楽になります。針が大きいので穴が塞がるまで1週間ぐらい続くことがありますが、日が経つことにより消失します。水分を取ったり、点滴をすることにより軽くなります。特に酷い場合は、もう一度背中から麻酔の針を刺して、自身の血液を注入することがあります。
硬膜外麻酔による頭痛は発生頻度は低くなっていますが、硬膜を穿刺することで起こると思われます。

④その他

麻酔薬によるアレルギー反応、心停止などがあります。

硬膜外麻酔による合併症

①局所麻酔中毒の症状

局所麻酔の血液中に濃度が上昇して起こる全身的合併症です。また、カテーテルが血管内に迷入することで局所麻酔薬が直接注入されることでも起こります。これが起こらないよう、針を前後させて血が出ないかどうか見ながらやるので、まずないそうです。
初期の症状としては、舌の痺れ、興奮、血圧上昇、過呼吸、痙攣があります。この血液中の濃度が更に上昇すると、意識がなくなり、呼吸停止、循環の抑制が起こります。その場合は、直ちに心配状態の改善に対応します。急性麻酔中毒を予防するには、局所麻酔薬の不用意な大量投与を避けることと、ゆっくり注入することが大切だといわれています。

②神経障害など

麻酔の針が細い神経を擦ることによる穿刺疼痛があります。更に神経の分布に沿った痛み、痛覚の麻痺などの神経根症状があります。また硬膜外腔に血液が貯留した状態(血腫)や膿が貯留した状態(膿痬)が起こることがあります。カテーテルを使用している場合でもこの状態が起こることがあります。また、カテーテルが切れて体内に残るなどの合併症や血腫が神経を圧迫することにより、より広い範囲の麻痺となりごく稀に手術が必要となりますが、このような症状の発生頻度は極めて僅かです。
そのほかにも、手術後に足や背中の一部に痺れが残ったり、感覚が鈍ったり、痛みが残ったりすることがありますが、これも稀と思われます。

③硬膜下ブロック

硬膜とくも膜の間にある硬膜下腔に麻酔薬が注入されて、より広い範囲の脊髄神経が遮断される状態です。

④その他

以下におよその合併症の発生頻度を示します。

硬膜穿刺:1~5%硬膜穿刺後頭痛:0.5~1%硬膜外カテーテルの血管内迷入:8%

それ以外に、より発生頻度の少ない合併症として、心停止痙攣、硬膜下ブロック、硬膜外血腫、硬膜外膿痬、神経根症状などがあります。

脊椎(脊椎くも膜下)麻酔による合併症

①感染症

麻酔を行った後に、くも膜と軟膜くぉ含んだ髄膜に炎症が起こり髄膜炎などの完成しょうが起こることがありますが、稀と思われます。

②神経障害

一過性神経症状として、脊髄神経麻痺が起こります。また、麻酔の針による穿刺部の疼痛、腰痛があります。更に、神経の分布に沿った痛み、感覚の麻痺などの神経根症状があります。
上部の脳神経障害としては、物が二重に見えたり、聴覚の異常があります。
下部の障害としては、馬尾症候群があります。くも膜の内側にある脊髄神経がお知りの近い部分では細くなり馬尾神経と呼ばれています。この神経が損傷を受けると会陰部や歌詞の運動麻痺、知覚鈍麻、疼痛、排尿・排便の障害などがしばらく残ることがあります。
このように、手術後に足や背中の一部に痺れが残ったり、感覚が鈍ったり、痛みが残ったりすることがありますが、その発生は稀と思われます。いずれ治るとドクターからの説明がありました。

③その他

いかにおよその合併症の発生頻度を示します。

頭痛:2%
一過性神経症状:1~15%
脊椎麻酔後腰痛:16%

それ以下により発生頻度の少ない合併症として、心停止、神経障害(神経根症状、馬尾症候群)脳神経障害などがあります。

経験談~私が出産するに当たって、一番、笑えなかった話~

手術して病室に戻った後、徐々に痛みが出てきました。寄せては少し引く痛みでした。だけど、すぐまた痛むのです。ズクズクと疼いていて、人の手を握って痛みに耐えていました。
痛みが酷い場合は、痛み止めを使用できる限り使用するのですぐ伝えて欲しいという説明を受けていたため、我慢していたけどどうしても
痛いと病棟スタッフに伝えると、私の血圧が正常なことを確認してから、「(血圧)大丈夫ですね、それじゃあ、麻酔を入れましょう」といい、徐々に痛みは遠のいていきました。看護士・助産師の行動から見て推測するに、どうやら私は手術後、血圧が低下していたため一時的に麻酔を止められているようでした。そりゃ、痛いはずです。

翌日、麻酔科のドクターが部屋にやってきて確信しました。「スタッフから説明があったと思いますが、手術後にバイタル(血圧など)が低下していたので、一時的に麻酔を止めておきました。今、痛みは大丈夫ですか?」と、先生はおっしゃったのです。
疲れていたので「痛みはないです」とだけ言って、その台詞を流しましたが、その説明、全く聞いていません。夫・親・祖母・義母の四人が立ち会いましたが、誰も説明を受けていません(麻酔を再開した後、「なんだか、麻酔が切られていたみたいだね。誰か聞いていた?」と家族に確認済みです)。そのため、お腹を切ったのだから、このぐらいは当然かと思っていました。脊椎麻酔が切れる頃合でもあったので、尚更、痛むのは仕方ないと思い込んでいました。あのまま我慢していたらと考えると恐ろしいです。

手術をするに当たって声を大にして言いますが、痛いときは痛いと主張すべきです。麻酔の量を増やしてもらえることがありますし、私のようなこともあります。

本来、あってはならないことですが、哀しいことに、命に携わる現場で連携ができていないことがあります。
入院当日、担当助産師が今日は入浴可能かどうかドクターに聞いてくると言いながら、入浴が大丈夫だという返事をしてきたのは翌日の夕方、その日の入浴時間が終わりかけた頃だったり、
書類に至っては、昨日聞いた同意書の説明を別の助産師がしようとしたり、いただいていないにも拘らず書類がないのなら再発行には料金がかかりますと言われたり、

手術後の後遺症(?)による検査を受け、その結果によって退院が延びるかもしれないと言われましたが、退院前日の夕方、私から問いかけるまで放置…というか、「あれ、聞いていなかったの?」状態だったり…。
恐ろしいことに、誰かが伝えたものだと思っているのです。

上記に並べたことは一部ですが、全て今回の入院で私自身が体験したことです。一つ一つの連絡ミスや無責任さは、小さなことかもしれませんが、それも続けば患者にとって不安でしかありません。
信頼することは大切ですが、頼り切ると危険なときもあります。そして、クレーマーだと思われることを恐れて我慢することは、時に痛い目を見ます。正当な疑問、質問は積極的にするべきだと助言したいです

 

 

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